「親に強制されないからこそ一所懸命になれた」生徒インタビュー Part5 Cordelia

インタビュー

無限塾には、様々なプロフェッショナルを持つ大人や才能あふれる子どもたちが、合気道を学ぶことで日々の困難に打ち勝ち人生を豊かにしています。

「生徒インタビュー」の第5回は、先日の審査で無限塾では最年少となる13歳で初段をとったCordelia。彼女が感じた合気道の魅力やこれからについて訊きました。(文、撮影:すがわら)

Cordelia
養神館合気道初段、合気道歴6年。日本で生まれ幼児期をアメリカで過ごし、小学校4年生から無限塾東京で合気道を始めた。現在は弟ともに稽古に励む。2022年7月末から香港に転居予定。

お姉ちゃんの合気道姿に憧れて始めた

——合気道を始めたきっかけは?

お姉ちゃんが合気道をアメリカでやっていて、私もやりたいと言って始めました。日本に来た小学校1年生のときだったと思います。

ただ、その道場が結構同じ技を何度も繰り返すので、新しいことをやりたい自分には合わず、すぐにやめちゃいました。その後、武道系のアニメを見る内にまたやりたくなって、小学校4年生で無限塾東京に入りました。

始めた当初から、どんどんと技を吸収していき指導員を驚かせた

——コロナ明けに道場を再開したときもすぐに来てくれたよね。

正直、身体もなまっていたし、また行くの面倒くさいな〜と思いましたけど、その時はオレンジ帯(少年4級)だったので、途中でやめるのはかっこ悪いから行こう、って思いました。
やっぱり黒帯は取りたいですね。黒帯はどんな武道でもトップで、かっこいいから。

流れるような理想の合気道に向けて、無心で稽古する楽しさ

—— Cordeliaにとって、合気道の魅力は何だと思う?

最近、インターナショナルスクールの入試があったんですが、小論文で合気道の魅力について書いたんです。合気道の魅力は、集中できる、攻撃せず受け入れる、受け流す、姿勢がよくなるって書いたかなと思います。習ったことを活かしながら深く考えずにやるのが楽しいですね。

でも実は、合気道をやる上ではあまり考えていないですけどね。

—— やっているときは無心なんだね。やりがいはどうだろう?

新しい技をたくさん覚える達成感があります。
あと、自由技はしんどいし、やりながら全く楽しいとは思わないんですけど(笑)、想像していた合気道のイメージに近づくのがやりがいかもしれません。
流れるような動きのかっこよさ。相手が来たらバッタンバッタン倒していく姿がかっこいいな〜!って。

餅を無心で食べる

—— 理想のイメージに近づく過程が楽しいのかな?

そうです。
先生もよく言いますけど、理想のなめらかな動きのイメージは持ちながら、身体が覚えるまでやる、これがとても大切だと思っています。習ったことを活かしながら深く考えずにやるのはとても楽しいです。

通常の技以外にも、杖や剣を使った技も怖がらずに積極的に覚えた

大会で負けた悔しさをバネに一層稽古に励むように

—— Cordeliaは中学生になってから大人と子供のクラスに全部出ているけど、その原動力はなんだろうか?

合気道の子供の大会でものすごく練習したのに1回戦負けになった時、めちゃめちゃ泣きました。泣きじゃくりました。あの悔しさをバネにして合気道を頑張れました。

合気道において勝ち負けは大事ではないけど、「負けてたまるかー!」って。

—— それはすごいな。俺はあの時審査員側を疑ってしまったよ。

審査員にだめだって思われたんだったら、その人を恨むんじゃなくて、自分でなんとかしなきゃいけないです。逆らうのが、好きなんだと思います。

予想外の1回戦負けだったが、その悔しさをバネにより一層まじめに稽古に励んだ

親が強制してこないからこそ、自分が一所懸命になれる

—— お母さんは合気道について結構厳しいの?

お母さんは、親に厳しく育てられてできなかったこともいっぱいあったようです。だから私にはやりたいことをやらせようとしてくれます。

何かを強制もしてこないし、「行きたくないなら行かなくていいんじゃない」とか、宿題やっていると「答え見ちゃえば」、とか言ってきてすごくゆるいタイプです(笑)。逆に私が「それじゃだめでしょ!」って言って一所懸命やっちゃいます。

—— Cordeliaが反発することを分かってて、お母さんはあえて逆のことを言っているのでは(笑)

いや〜、そうじゃないと思いますけどね〜(笑)
でも、私が大会で負けて泣いているときは、「負けたくないならもっと頑張りなさい!」と強く応援してくれました。
それで、受身を家でやってたらうるさいって怒られました(笑)。

1級になってからは、子どもや大人の指導のアシストをしてくれるようになった

合気道はテキトーに流す方がむしろ難しい事に気づいた

—— 今年3月から始めた黒帯になるための審査に向けたクラスにも3ヶ月間休まずよく頑張ったね。

今の学校の期末試験、香港の学校の入試対策をやりながら、昇段の試験の対策をしました。でも合気道で忙しくなったというよりは、1週間に2回の稽古がルーティンとしてあったからこそ集中できたと思います。
あ、でもスペイン語と美術の宿題に追われてやっぱり大変でした(笑)。

大人に混じって参加していたが、みんな対等に彼女と稽古に励んだ

—— 審査に向けての練習は何が大変だった?

新しい技を覚えることと、自由技の稽古が大変でした。自由技でテキトーに受け流すのが難しかったです。通常の技なら順を追っていくし止まる時間があるけど、自由技は型が決まっていないし、ずっと流れるように動く必要があって、それが難しかったです。うん、合気道はテキトーにやるほうが難しいんだなって思いました。

—— 先生の審査はへとへとになってからが始まりだからね(笑)それでも、審査は間違えずによくできたね。
いや〜〜〜〜、審査は自分の中ではぜんぜんでした。基本技の時点でヘトヘトで、最後の自由技のときは、何も考えられなかったです。満足はしていないです。疲れていてもできるようになりたいです。

昇段審査の様子。30分以上の厳しい審査でへとへとになったそう。

—— 一緒に審査を受けたKafukuさんは49歳、Cordeliaの36離れているんだよ。

え〜〜、50歳近くであれだけ動けるのはすごいです。いつも「よし!」って言ってめっちゃポジティブな人でした。私もそれくらいになっても合気道をやっていたいです。

—— 来月から香港に引っ越すね。何かやりたいことはあるの?
合気道は今まで通り続けたいと思います。まずは現地の言葉の壁を乗り越える必要があったりそもそも道場があるか心配ですが。あと、ブラジリアン柔術もやってみたいです。

—— 合気道を続けてくれるのはとても嬉しいよ。初段はまだ始まりだから、3段を目指して頑張ろう!先生も格闘技やっていたし、ミックスするのもおすすめだよ!

おすすめは小さな目標を常に持つこと

—— 最後に、稽古生にアドバイスはあるかな?
合気道を頑張るには、目の前に目標をおくといいと思います。それが原動力になるので。小さい目標でいいと思います。「次は何帯とるぞ」とか「あの技できるようになるぞ」とかでいいので。

—— ありがとう。Cordeliaとしばらく稽古できなくなるのは寂しいけど、無限塾で学んだ合気道の精神を活かして世界に羽ばたいていってね!次回会うときが楽しみだよ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました